2005年04月10日

ピロリ菌の除菌で太る理由

 こんにちは、皆川です。
 
 今回は、ピロリ菌の除菌後、なぜか、太る患者さんが多いのですが、その理由について、ご説明したいと思います。
 
 ところで、その前に、お知らせがあります。
 
 実は、このたび、まぐまぐから、メールマガジンを配信することになりました。
 
 もちろん、無料です。
 
 タイトルは、「30kg減量達成医師が明かすダイエットと健康の真実」という、なにやら、堅苦しいタイトルですが、中身は、このブログと、同じです。
 
 ただ、メルマガを発行するようになりましたら、少し、メルマガの方にウェイトを置き、ブログの方は、やや、軽めに(分量を少なめに)するかもしれません。
 
 また、メルマガで、配信した内容につき、ブログで解説していく、といったような形になるかもしれません。
 
 いずれにしましても、ブログとメルマガとを、うまく、連動させるような形にして、これまでより、皆さんに、よりよい、情報提供を図っていきたいと思います。
 
 メルマガの登録は、左上にあるメールアドレス入力欄に入力し、登録ボタンをクリックていただくだけで行えます。
 
 どうぞ、お気軽にご登録下さい。
 
 尚、メルマガの創刊号は、ご登録された時に、まぐまぐから送られてくるメールから、既に、見ることが可能ですので、ぜひ、ご覧下さい。
 
 
 では、本題に入ります。
 
 
 レプチンというホルモンは、脂肪組織から、分泌されると考えられてきたのですが、実は、胃の粘膜からも分泌されていることがわかりました。
 
 そして、胃に炎症があると、そのレプチンの分泌が増強されることもわかりました。
 
 実は、ピロリ菌に感染すると、胃には、慢性の炎症が起こるのです
 
 そして、そこから、胃潰瘍、胃癌へと発展してしてわけです。
 
 では、ピロリ菌に感染して、胃に、慢性炎症が起こると、胃の粘膜からのレプチンの分泌は、どうなるでしょうか?
 
 そうです!
 
 レプチンの分泌は、増強されるのです。
 
 その結果、食欲は抑えられ、末梢でのエネルギー消費の減少も抑制されますから、やせてくるわけです。
 
 だから、ピロリ菌に感染して、胃潰瘍などになると、やせるわけです
 
 ところが、ピロリ菌を、除菌という方法で、治療してしまうと、胃の中の慢性炎症は、おさまりますから、レプチンの分泌が減少します。
 
 レプチンが、減ってくれば、脳は、体脂肪が減ったものと思い、体脂肪を増やように、命令を送ようになるわけです。
 
 以上が、ピロリ菌を除菌すると、太ってくる、という現象の説明です。
 
 おわかりになったでしょうか。
 
 でも、除菌すると太るんだったら、ピロリは、そのまま、胃の中に飼っておく、なんてこと云わないで下さいね。
 
 脳のセットポイントの変更につきましては、読者の方の中から、有力な情報提供をいただきましたので、現在、調査中です。
 
 わかり次第、ご報告致します。(メルマガ上で、ご報告するかもしれません)
 
 このブログ、ためになったと思われた方は、こちら人気blogランキングへをクリックお願いします。
 
  


この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
皆川先生
こんにちは。零梛です。
マールマガジン登録しましたよ。(^.^)

ピロリ菌と胃潰瘍については関連があるのは知ってましたが、レプチン分泌とも関連があったなんて。

ピロリ菌除去した上でレプチン分泌更新させる方法を考えないといけませんね。

セットポイントに関してまた情報見つけたら報告します。

では!
Posted by 零梛 at 2005年04月11日 10:14
訂正

更新→亢進
でした。
Posted by 零梛 at 2005年04月11日 10:15
コメントありがとうございます。

また、メルマガ、登録ありがとうございます。

体重のセットポイント説については、割と新しい文献が、見つかりましたのでアメリカから、送ってもらうよう、手配しました。

なんとか、今週金曜日に出す、メルマガに間に合えば、そちらで、説明したいと思っています。
Posted by 皆川 at 2005年04月11日 12:42
メルマガだなんて すごいですね〜。流石です!
今から登録に行ってきますね。
今回の記事、納得しました。
ここのブログのお陰で、少しずつ賢くなっていく気がします。
Posted by ナミナミ at 2005年04月11日 20:45
ナミナミさん、いつもありがとうございます。

メルマガとブログを連動させることで、よりよい、情報提供ができればと思っています。

ぜひ、メルマガの方も見て下さい。
Posted by 皆川 at 2005年04月11日 21:34
こんにちは。
零梛です。

アメリカから文献取り寄せですか!!

すごい!!

皆川先生の研究意欲には感心します。

医者の鑑!
((*^。^*)
Posted by 零梛 at 2005年04月12日 11:43