2005年04月06日

体脂肪率測定の原理

 こんにちは、皆川です。
 
 前回の皮下脂肪のお話、いかがでしたか?
 
 mamaさん、トオルさん、三津さんコメントありがとうございました。
 
 さて、今回は、前回のお話に関連しますが、「体脂肪率」のお話をしてみたいと思います。
 
 で、その前に、またまた、ブログの紹介です。
 
 今回は、カテゴリーが、違います。
 
 「ダイエット」の方のカテゴリーで、出されている三津さんブログで、タイトルは、
 
 「あなたの人生のツボ押します」〜自由への加速成功〜
                                        
                                        です。
 
 三津さんは、元プロボクサーという経歴の持ち主です。
 
 以下、三津さんのブログにあるプロフィールから、抜粋です。
 
 ” 高校時代より7年間ボクシングをしておりました。
5年間フィットネスクラブのインストラクターをしておりました。

 プロボクサーになり初めての試合で負けました。

そのとき、試合中左後頭部から舌にかけて痺れが出て「この仕事を続けるのは無理だ」と判断し、

これからは、人の身体を壊すのではなく人の身体を治す仕事をしようと指圧の道に入り、6年目現在も毎日修行のみでございます。

「人生のツボ押します」このブログを通して一人でも多くの悩める人のヒントになればと心から願っております。

「経済的・身体的・精神的自由への加速成功」をみなさんも実践経験して行きましょう。”
 
 さすが、元プロボクサーだけあって、写真をみると、本当にスマートで、うらやましいかぎりです。
 
 そして、ボクサーだったというだけあって、栄養のことには、かなり、詳しいですよ。
 
 ボクサーという、ある意味、減量のプロが、いろいろ教えてくれるわけですから、読まなきゃ損です。
 
 私も参考にさせていただいております。
 
 
 では、本題に入ります。
 
 
 数年前から、体脂肪率が測定できる、家庭用の体重計が普及してきましたが、皆さん、お使いでしょうか。
 
 更に、最近では、体重・体脂肪率に加え、筋肉量基礎代謝量骨量まで測れるような、機種も出てきており、体重計も随分、進歩してきました。
 
 でも、この体脂肪率、どうやって、測定しているが、ご存知でしょうか。
 
 また、筋肉量や基礎代謝が、体重計に乗るだけでわかるって、すごいことだとは思うのですが、どうして、そんなことまでわかるのか、不思議とは思いませんか?
 
 私は、整形外科の医者ですので、どうして、乗るだけで骨量が測定できるのか、とても不思議に思っていました。
 
 そこで、また、文献を調べてみました。
 
 今回の文献は、「臨床栄養」という雑誌の2004年9月号に掲載されていました、山内 健先生の「BIA法の使い方」という論文を参考にさせていただきました。
 
 また、インターネット上から、得られる情報としては、「体脂肪計」というタイトルの下記のサイトに、関連する記事が、かなり、詳しく書かれていますので、ご興味のある方は、そちらもご覧下さい。
 
http://humpty.nih.go.jp/kiban2/ronbun/matumura01.htm
 
 では、まず、体脂肪測定装置の原理を簡単に、ご説明します。

 体脂肪の測れる体重計をみると、なにやら、足の乗っかる部分には、金属が、貼られています。

 あれは、実は電極なのです。

 そこから、微弱な交流の電流が流れており、その上に乗ると、乗った人の体に電流が流れるようになっています。

 電流といっても、極めて弱い電流なので、ビリビリと体に感じるようなことはありません。

 そして、その電流の流れやすさを計測することで、体脂肪率を測っているのです。

 もう少し、詳しく説明しましょう。

 我々の体の中で、脂肪組織を含まない部分は、水分と電解質に富んでおりこのような部分は、電流を通しやすくなっています。

 これに対し、脂肪組織は、水分をほとんど含んでおらず電流が流れにくくなっています

 ですから、体に電流を流してみて、電流が良く流れるようであれば、水分や電解質をたくさん含んでいる組織、すなわち、脂肪を含まない組織が豊富であると、判断できます。

 反対に、電流が流れにくかったとすると、水分が少ない組織、すなわち、脂肪組織がたくさんあったと判断できます。

 この原理を使うことで、体の中に、どれくらい脂肪があるか、推定することができるわけなのです。

 ここでポイントとなることは、

 家庭用の体重計で、体脂肪率を測れる場合、直接、体脂肪の量を測っているわけではなく、電流の流れやすさを測っているだけだという点、

 そして、その電流の流れやすさ、主に、体内の水分量に左右されるという点です。

 このことを理解していないと、状況によって、測定値にかなりの誤差が生まれる、ということが理解できません。

 たとえば、運動をした後や、サウナに入って、かなり、汗をかいた後に、体脂肪率をはかると、思ったより、多く出る可能性があります

 なぜかというと、もう、お分かりかと思いますが、体内の水分量が減ったために、電流が流れにくくなり、そのために、体脂肪率が、実際より多く表示されてしまうのです。

 また、食事で水分をたくさん摂った後などでは、体内の水分量が増しているため、電流を通しやすい状態になっているため、体脂肪率は、実際より、少なく表示される可能性があります。

 そのほかにも、測定する時の姿勢電極と皮膚との接触状態、室温、体温、測定の時間帯、発汗、排尿など様々な条件で、測定値は左右されますので、やはり、できるだけ、同じ条件で測定することが求められます。

 ですから、たとえば、夕食前でしかも入浴前などがいいかもしれません。

 また、できれば、測定前に、足及び電極部分をアルコールで拭いておいた方が良でしょう。

 また、メーカーが、異なると測定値にも微妙な違い出てくる可能性があることにも注意が必要でしょう。

 ところで、初めの方で述べた、骨量や筋肉量のことですが、これらは、直接、測定されているわけではなく、測定した電気抵抗値をもとに、いろいろなデータから推計した数値にすぎないわけです。

 以上の点をご理解のうえ、体重・体脂肪の測定を行われるとよろしいかと思います。

 最近は、お手頃な価格で、いろいろな機能のついた体脂肪計が出ています。→コチラ

 

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みなさん、元気ですか〓! 日頃、体重と格
体脂肪計の仕組みって、どうなっているの?【fruitdiet フルーツダイエット】at 2005年04月10日 07:30
                    ※カーソルを合わせて拡大してご覧下さい♪    【レチノール】 ビタミンAは一連の類縁化合物の総称。                 レチノールは最も一般的な化合物である。 &
ビタミンAの秘密☆【健康図書館〜医療相談窓口〜】at 2005年04月10日 18:14
この記事へのコメント
皆川先生、私のブログへのコメントありがとうございます!
お礼をかねてやってまいりました。

体脂肪計付き体重計、私も持っています。
USBメモリがついていて、パソコンでデータ管理ができるものです。
http://withgod.cocolog-nifty.com/bouz/2005/01/post_20.html
努力の跡がグラフになるのがよいです。

自分の場合、体脂肪が、お風呂上がりに低く出ます。
きっと浸かりすぎてふやけているのでしょう(笑)

皆川先生、これからもよろしくお願いいたします!
Posted by ぼうずこと白井 at 2005年04月07日 02:39
皆川さん

ご紹介ありがとうございます。
皆川先生のブログもとてもためになりますよね。

情報の分析などさすがお医者さんですね。
みなさんが安心をして見れる。
そして、とてもためになるブログ

これからもよろしくお願いします。
Posted by 三津 剛 at 2005年04月07日 15:28
皆川さま
私のブログへのコメント、ありがとうございました。
整形外科の先生の参考になるほどの記事は投稿できないと思いますが、また来ていただけましたら幸いです。
ところで、私も体脂肪計は持っています。
体重計型と両手で持ってはかるものです。
どちらも数値が違うので、毎回大笑い(泣)しています。
Posted by mama at 2005年04月07日 16:55
これ、私も以前調べたことあります。
水分のいたずらで、数値の違いに悩んだこともありました・・・。
でも、私の記事より皆川さんのほうがわかりやすい。
やっぱり頭の構造が違うんだろうな〜。

三津さんのブログ、私もよく遊びにいきますよ〜!
Posted by ナミナミ at 2005年04月07日 22:09
皆川先生。
こんばんは。零梛です。
体脂肪率の測定の原理納得できました。

ダイエットしていて、筋肉が増えて体重は確実に減って行ってるのに、
「汗をかいたり、入浴後の体脂肪率が増加しているのはなぜ?」
とか
「食後で体重は増えてるのに、体脂肪率は減ってるのはなぜ?」
って思っていましたが、ブログの説明を読んで「なるほど」理解できました。
体脂肪率は体の水分の量に左右されるんですね。

見かけの数値にだまされてはいけませんね。(^_^.)
Posted by 零梛 at 2005年04月08日 00:02
みなさん、コメントありがとうございます。

私も今回調べてみるまで、体脂肪率の測定原理、知りませんでした。

やっぱり、勉強ってしてみるもんですね。

ホント、ちょっと賢くなります。
Posted by 皆川 at 2005年04月08日 00:40